ドバイ・オマーン&WTI・BRENT&その他世界原油価格

▼中東・アジアの原油価格指標(3大原油)


ドバイ原油
【ドバイ原油:アジアの原油指標】
※期近を選択してください。

オマーン原油
【オマーン原油:日本で重要な原油指標】
DME(ドバイ取引所)で取引。
価格はリンク先のView Fileをチェック(毎日更新されます)

▼欧州・アフリカの原油価格指標(3大原油)


ブレント原油
【北海ブレント原油:欧州の原油指標】
▼BRENT原油1987年~月足・リアルタイム価格

▼アメリカ大陸の原油価格指標(3大原油)


WTI
【WTI原油:世界の原油指標】
▼WTI原油1986年~月足・リアルタイム価格

▼その他主要原油価格指標


ロシア原油
【ロシア・ウラル原油:ロシアの原油指標】
→URALS原油価格・日足チャート
ウラル原油は、ロシアの輸出油混合物の価格設定のための基礎として使用される基準オイルブランド。西シベリアの軽油と重いサワーウラル山脈の油とヴォルガ地域のミックス。基本的に北海ブレントの価格に近い。

WCS原油
【カナダ・WCS原油:格安原油!注目の原油】
→WCS原油価格・日足チャート(wti・brent比較で見やすいです)
WCSはWestern Canadian Select:ウェスタン・カナディアン・セレクトの略。重質油で価格がWTI原油の7割程度と格安で製油業界が注目。鉄道、パイプラインなどインフラ整備等が早急に行われている。主な輸出先はアメリカ。


【マレーシア・タピス原油:シンガポールの原油指標】
→タピス原油価格・日足チャート
タピス原油はマレーシアの原油。シンガポールの原油価格のベンチマークとして使用。アジア・オーストラリアに輸出。スイート原油で環境に悪影響を与える硫黄分が少なく、製油所での処理が少ない。その分価格はWTIより高めの傾向にある。

▼バスケット原油価格指標


おぺc
【オペックバスケット:重要な原油指標】
→OPECバスケット原油価格・日足チャート
OPEC諸国の代表的な原油価格を加重平均した値。原油市場を分析する上で重要な指標である。OPECの10数国の原油をベースにしている。重質油と軽質油が混じっており、北海ブレントとWTIより比重が重いことになる。

あsし
【ASCI原油:価格フォーミュラの決定指標】
ASCIはARGUS SOUR CRUDE INDEXの略。エネルギー相場の査定で世界最大規模を誇るアーガス・メディア・リミテッド社が発表するアメリカのメキシコ湾岸地域で取引されるマーズ原油、ポセイドン原油、サザン・グリーンキャニオン原油の平均価格インデックス。サウジアラビアは、米国向け原油輸出の価格フォーミュラの決済指標にWTI現物価格を使用していたが2010年よりASCIに変更。上記チャートは日足6ヶ月間。価格的にはWTIより2~3ドル安い傾向にある。

原油市場について

【原油価格の3大ベンチマーク】
1.米国産の「WTI」
→北中南米の原油指標
2.欧州産の「北海ブレント」
欧州・アフリカの原油指標
3.中東産の「ドバイ・オマーン」
→ 中東・アジア(日本)の原油指標

ベンチマークは、多くの異なった品種とグレードがある原油を、売り手と買い手の為に分かりやすくしています。
原油価格

【原油主な取引市場】

・WTI:NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所(CME))・ICE
・北海ブレント:ICE(インターコンチネンタル取引所)
・ドバイ原油:TOCOM(東京商品取引所)
・オマーン原油:DME(ドバイ・マーカンタイル取引所(CME))
尚取引は基本1バレル辺りのUSドルで取引される。

【3大原油価格のスプレッド】
輸送コスト、グレード、需要と供給など、3大原油価格にはスプレッドが生じます。全て同じ価格ではありませんし、市場で取引されている以上、常にどの原油が高いということはありませんが、基本チャート的には、ほぼ同じです。
※尚API度で分類するすると3大原油の質は下記の順。
・WTI>ブレント>ドバイ・オマーン
ドバイ・オマーン原油がWTIより比較的安く取引される傾向にある理由の一つです。
WTIドバイ価格差

【日本の輸入先は中東が8割以上】

輸入先は中東地域が全輸入量の約83.6%と高い割合となっています。 原油の輸入先を国別にみると、サウジアラビアが全輸入 量の30.7%と最も高く、次いで、アラブ首長国連邦(UAE) 22.7%、カタール13.0%、クウェート7.2%と続いています。
以上のことから日本での原油価格は、ドバイ、オマーン原油の価格が指標となっている。

原油の性質について

【原油の分類はAPI度と硫黄量】
原油は産地や油田により、さまざまな種類があり、それぞれ成分や性質が異なっています。原油の分類は、API度や原油に含まれる硫黄量で行われます。
■API度による分類。
APIは米国石油協会(America Petroleum Institute)が定める原油の比重単位のことです。水と同じ比重を10度として、数値が高いほど軽質、比重が低いと重質と分類されます。
API度が軽質の原油を精製した場合、重質の原油よりも多くの石油製品(ガソリンや軽油など)を抽出することが可能なため、良質で割高で取引されるべき原油と考えられています。
・超軽質 39以上 WTI原油、タピス原油
・軽 質 34以上39未満 北海ブレント
・中 質 30以上34未満  ドバイ原油、オマーン原油
・重 質 26以上30未満 アラビアン・ヘビー
・超重質 26未満  ナポ(エクアドル)

■硫黄量による分類。
原油に含まれる硫黄や硫化水素の量によって、「スイート原油」、「サワー原油」に分類されます。スイート原油とサワー原油と比較すると、石油精製をする際、プロセスで装置を使って脱硫しなくてはならないので、スイート原油の方が硫黄や硫化水素の含有量が少ない脱硫コストを低減できることから良質な原油とされる傾向があります。
・スイート原油 WTI原油、ブレント原油、タピス原油
・サワー原油 ドバイ原油、オマーン原油

このように原油の性質的にはドバイ、オマーン原油は、WTI原油価格より良質な原油ではなく、価格的にはWTIを基準とした場合、安値で取引される傾向にある。